サラリーマン大増税時代:ますます悪くなる日本の財政状況
サラリーマン、特に年収が1,000万円を超えてくるような高所得の方になると、税金や社会保険の負担額が非常に重たくなってきます。
増税や社会保険料の増額は少子高齢化の日本ではもはや避けることのできないメガトレンドです。
ヒイラギ20年前であれば、年収1,000万円のサラリーマンの可処分所得は「800万円」だったんだけど・・・



ふむ



2021年の今ではなんと「720万円」になっちゃてるんだよね!



ええ〜
20年で1割も減ってるの?!
サラリーマンの場合は、会社が給料から税金と社会保険料を源泉徴収して、会社が代行して市区町村や年金事務所に納めています。
なので、給与明細をみても「手取り」の額しか確認せず、自分の「税金」と「社会保険料」が一体年間でいくらかかっているのか、をパッと言える人は少ないのでは無いでしょうか?



私もサラリーマン時代の半分以上の時期は無頓着でした・・・



じっくり見ると、それはそれで凹むけどね・・・
しかし、サラリーマンでも活用できる節税対策は結構あります。
今回ご紹介する節税策を駆使すれば、サラリーマンであっても、税金を今よりもグッと抑えることができます。



サラリーマンってあんまり節税できないイメージだけどね
節税を知ることは、お金持ちの切符を手に入れること



ロードマップでやった「FIREするための戦略」って覚えてる?



「いっぱい稼ぐ!」「支出を抑える!」「運用する!」の3点セットでしょ?



そうだよね。
「支出を抑える」の中で「固定費」の削減が重要なんだけど、税金こそまさに「見えない固定費」なんだよね
税金はいくら支払おうとも、受けられる行政サービスに違いは生じません。
税金支払いが1億円の人には王様のようなサービスを提供します!なんてことはあり得ません。
警察が守ってくれるのは税金を年に500万円納めてくれる人だけです、なんてことになれば、間違いなく日本は無法地帯になるでしょう。
支払う税金は少しでも低く抑えること、それがFIREを達成するための最重要条件の一つとなります。



税金コントロールは大切!



じゃあ、早速、サラリーマンでも実践できる節税対策10選を解説していくよ!
税金に徹底的に対抗するためのサラリーマン節税策10選
それでは、ここからは具体的な事例も交えながら、サラリーマンでも合法的に節税できる策をご紹介していきます。
サラリーマンでもできる節税策①:扶養控除
扶養控除とは、扶養親族の中に以下に該当する人がいれば、あなたの扶養として申請することで税金の控除が受けられるというものです。



そのための条件は以下の通りです
扶養親族として申請可能な区分
- その年の12月31日の時点で16歳以上であること
- 配偶者以外の親族であること
- 納税者と生計を一にしていること
- 年間の合計所得金額が48万円以下(給与のみの場合は103万円以下)であること
- 青色申告者の事業専従者としてその年給料を受け取っていないこと、または、白色申告者の事業専従者でないこと
扶養親族の区分・要件・控除額について
| 区分 | 要件 | 控除額 |
|---|---|---|
| 一般の控除対象扶養親族 | 16歳以上 | 38万円 |
| 特定扶養親族 | 19歳から23歳未満 | 63万円 |
| 老人扶養親族 | 70歳以上で同居老親等以外の者 | 48万円 |
| 老人扶養親族 | 70歳以上で同居老親等の者 | 58万円 |
この扶養控除という制度、一般的に利用されていないようにみられますが、その節税効果は抜群です。



例えば、特定扶養親族が1人増えたような場合(一旦就職して親元を離れたけど、結局仕事が合わずに1年足らずで戻ってきた、とか)、最低税率の人でも、8万円以上は税金が減るんだよね



8万円も減るの!?
また、扶養控除というと、その字面からか、非常に重くとらわれがちで、本来は扶養親族の対象に入れても良いケースなのに、申請していないといったケースが多く見受けられます。



私もサラリーマン時代、同僚に対して「え、それって、扶養に入れれば良いんじゃないですか?」といったケースがあったんだけど、制度をよく知らない同僚はそのあとも特に何もしなかったね・・・



よく分からないから面倒くさかったのかね
税務署員でも使う必殺的裏技が「扶養控除」



大企業で転勤多いサラリーマンだと自分の親と同居していないことも多いよね?離れたところに住んでいる自分の親を扶養に入れるなんてオッケーなの?



その点は気になって調べたことがあるんだ。
税金に関する書籍を執筆している大村大次郎氏の著書「なぜあのサラリーマンは税金を払っていないのか」によれば、以下のような記述があるんだよ
扶養控除には、わざわざ「同居老親」という特別枠を設けている。これは、70歳以上の親と同居している場合は、特別に20万円上乗せの扶養控除を認める、というものだ。
同居老親に特別枠がある、ということは、別居していても扶養に入れることができるということでもある。別居している親を自分の扶養に入れている人はいくらでもいるし、税務署がそれをとがめることもほとんどない。
というより、税務署員自体が、この扶養控除を最大限に活用している。税務署員の周囲に、だれの扶養にも入っていない親族がいれば、自分の扶養に入れてしまっているケースは非常に多いのだ。
「なぜあのサラリーマンは税金を支払っていないのか」大村大次郎著



税務署員が使ってるの!?



この書籍によれば、税法を熟知した税務署員自体がこの扶養控除の有用性に気づき、自ら活用しているケースも多々あるということだね



じゃあ、無駄に心配する必要ないんだね〜



そうなんだ。だから、サラリーマン世帯なら、堂々と老親を扶養控除に入れてしまえば税金が安くなるよ。ちなみに、58万円の扶養控除ということは、課税所得が900万円以上であれば、10万円以上税金が安くなるんだ



扶養に入れるだけで10万円も・・・
節税ってホントすごいんだね・・・
共働き夫婦は扶養控除のつけ方に注意



ここで1つ注意点です!
高校生以上の子供を扶養しているご家庭で、共働き世帯の場合は必ず収入の高い方に扶養控除を受けるようにしましょう
扶養控除を受ける具体的な手続き
サラリーマンの方であれば、今時は会社のシステムで扶養親族を増やす手続きをすれば、その年から自動的に扶養を増やすことができます。なお、システムが整備されていない会社であれば、毎年会社に「扶養控除届出書」を提出しているかもしれません。その場合はそちらで処理してください。また、年度の途中でも異動届を提出することは可能です。



なお、先述した大村大次郎氏の著書「なぜあのサラリーマンは税金を払っていないのか」では、下記のように記されています
この場合、確定申告書は自分で作ったほうが良い。前述したように「扶養」の定義というのは曖昧なもので、税務署の納税相談などに行くと、「どの程度、扶養しているのですか」などと、イチャモンをつけられる可能性があるからだ。
「なぜあのサラリーマンは税金を支払っていないのか」大村大次郎著



このアドバイスに従うならば、確定申告書は自分で作成した方が良い、ということになるね
サラリーマンでもできる節税策②:医療費控除
1月1日から12月31日の間に自分もしくは家族、親族のために支払った医療費が一定額を超える場合は所得控除の対象になります。



具体的には、10万円を超えるかどうか、が基準となります



これって、どういったものが対象になるの?



人間ドッグや健康診断などは残念ながら医療費控除の対象にはならないんだよね。ただ、ケガや病気のための通院費は対象となるんだ
医療費控除額の計算方法
医療費控除額(上限200万円)=医療費合計から保険支給額を差し引いた金額-10万円
※総所得金額が200万円以下の場合、10万円ではなく総所得金額の5%が控除限度となる
医療費控除の医療費に含まれるもの
- 医師、歯科医師による診療・治療費
- 歯医者の治療費
- 治療、療養に必要な医薬品の購入費
- あん摩マッサージ、はり師、きゅう師などの施術費
- 義手、義足、松葉杖、補聴器、義歯など
- 薬局で購入する処方箋のいらない市販の風邪薬
- ケガや病気のための通院費(病院に行くまでの交通費も含む)
- 介護老人施設の費用
- 妊婦の定期検診や検査、通院費
医療費控除の医療費に含まれないもの
- 人間ドッグ・健康診断の費用
- 医師への謝礼
- 美容整形の費用
- サプリメント剤
- 近視や遠視のためのメガネ、補聴器等の購入費
- 単に体の凝りをほぐす、体調を整えることを目的とした(治療ではない)マッサージ
- お見舞いのための交通費(ガソリン代を含む)



医療費って、レシートを年末に集計してみると、結構な金額を使ってたりするよね



特に大きな病気を年末近くに患うと、結果的に「医療費を計算してみたら、10万円を超えていた」なんてこともあり得るんだよね〜



だから、1月からしっかりと医療費関連のレシートは貯め込んでおき、年末に集計してみることをが大事だよね
サラリーマンでもできる節税策③:セルフメディケーション税制
薬局やドラッグストアなどで購入した薬について、1万2,000円を超える部分を所得控除の対象とすることができます。



所得控除の上限は8万8,000円です



これは比較的新しい制度だよね〜
このセルフメディケーション税制というのは2017年1月1日から始まった新しい税制であり、医療機関に受診するほどではない軽い症状であれば、自分で医薬品を服用して体調を回復させてください、というものになります。



なお、先に示した「医療費控除とセルフメディケーション税制は併用できない」ことが注意点です。
サラリーマンでもできる節税策④:生命保険料控除
住宅ローン減税と並んで、サラリーマンが普通に知っているのがこの生命保険料控除でしょう。
生命保険を支払っている場合に、所得控除を受けられます。



生命保険料控除は「全額控除になるわけではない」という点に注意が必要だね



税制を全く分かっておらず、「生命保険は入れば入るだけ、税金安くなる」と言っていたサラリーマン時代の同僚、元気かなあ・・・



旧制度と新制度の両方の保険に加入している方は、年末調整時に混乱しているのではないでしょうか
生命保険所得控除の対象
- 生命保険料控除 死亡・高度障がいなど万が一に備える生命保険の保険料
- 個人年金保険料控除(※2) 個人年金に加入をしたときの保険料
- 介護医療保険料控除 入院・通院・介護などを保障する医療保険や介護保険に支払う保険料
(※2)個人年金保険料控除を受けるには、以下の要件をすべて満たし、かつ「個人年金保険料税制適格特約」をつけることが必須となります。
- 年金受取人が契約者、その配偶者のいずれかであること
- 年金受取人=被保険者であること
- 保険料払込期間が10年以上あること
- 年金種類が確定年金や有期年金の場合、年金の受け取り開始年齢が60歳以上、かつ、受取期間が10年以上であること
年間の保険料支払額による所得税の控除額
■新制度での契約における所得税控除額(2012年(平成24年)1月1日以降)
| 年間の支払保険料 | 所得税の控除額 |
|---|---|
| 2万円以下 | 支払保険料全額 |
| 2万円超4万円以下 | 支払保険料×1/2+1万円 |
| 4万円超8万円以下 | 支払保険料×1/4+2万円 |
| 8万円超 | 一律4万円 |
■旧制度での契約における所得税控除額(2011年(平成23年)12月31日以前)
| 年間の支払保険料 | 所得税の控除額 |
|---|---|
| 2万5,000円超5万円以下 | 支払保険料×1/2+1万2,500円 |
| 5万円超10万円以下 | 支払保険料×1/4+2万5,000円 |
| 10万円超 | 一律5万円 |



かなりごちゃごちゃしていますが、これから保険に入ろう、という人は「新制度」の方だけ確認すれば良いです



私は生命保険は「金の無駄」だと思っている筋金入りの生命保険否定論者なのですが、そんな私が「これはすごい」と唸った生命保険をご紹介します



生命保険の商品性そのものではなく、「節税商品」としての紹介だよ!



なお、この商品はすでに生命保険に加入している人にはメリットはありませんので、その点は注意!
サラリーマンでもできる節税策⑤:地震保険料控除
納税者、または納税者と生計を一にしている配偶者やそのほかの親族が所有している居住用の建物や家財を保険の対象とする地震保険の保険料は、地震保険料控除の対象です。
| 保険料 | 控除額 |
|---|---|
| 5万円以下 | 支払保険料全額 |
| 5万円超 | 5万円 |



地震保険は持ち家であれば加入しているハズ



あと、これは本筋では無いですが、ソニー損保や三井ダイレクト損保で地震保険に入ると会員制優待サービスのクラブオフの権利が自動的に付帯されるからオススメ。ネット損保なので費用も安いしね



詳細は下記記事からどうぞ


サラリーマンでもできる節税策⑥:住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)



サラリーマンにお馴染みの住宅ローン控除だね!



住宅ローンを利用した際に、所得税と住民税の一部が控除される制度だね
購入する物件は一戸建てでもマンションでもどちらでも構いません。
土地と建物の両方が対象で、新築でも中古でも適用されます。ただし、中古物件の方が条件が悪くなります。



この住宅ローン控除の破壊力の素晴らしいところは「税額控除」であるということだね



他の節税策と違うの?



他の節税策は課税所得からの控除なんだけど、住宅ローン減税は最終的に計算した「税金そのもの」から差し引けるんだ。だから、非常にメリットの高い節税策なんだよね



家を購入した最初の年は必ず確定申告が必要だよ!
コロコロ変わる住宅税制
住宅ローン控除は国家の重要な景気刺激策の一環であると同時に、富裕層の節税狙いに利用されることも多いため、時期によって控除率や控除となる金額がコロコロ変わります。



特に、2022年の税制にて非常に大きく制度が変更になったんだよね
2022年からの住宅ローン控除額の制度変更について


上記は国土交通省から引用してきたものになりますが、2021年度まではシンプルだったのですが、2022年度改正にて非常にごちゃごちゃしてしまいました。



ややこしい・・・
何これ・・・



ホントややこしいよね・・・
こういうことしてるからますます税金が嫌いになるんだよ。
ここでは、ポイントを絞って解説するね
2022年度税制改正によるポイント
これまでは4,000万円の物件を買った場合、毎年40万円の税額控除を受けられていましたが、今後は28万円までしか毎年の控除は受けられないということになります。



12万円も減るの!?
やり過ぎじゃない?



この背景として、低金利時代なので、ネット銀行を中心に変動金利0.5%を下回る金利水準になっていたんだよね。そうなると、1%控除だと逆ざやになって、家を買うと儲かる状況になっていたんだよ



うん?ちょっと待ってね。計算してみる。。。
仮に、4千万円の物件を購入したとして、0.5%の変動金利=20万円に対し、1%=40万円の税額控除が返ってくる訳だから、買うだけで20万円毎年もらえる、ということだったのか!



そうなんだよ。この状況はさすがにやりすぎだろう・・・ということで、控除率が引き下げられたんだ



なるほどなあ・・・
一方で、控除期間はこれまで10年間だったものが13年間まで引き延ばされました。
これにより、4千万円の物件であれば、これまでは400万円/期間合計だったものが、364万円/期間合計、ということになります。



金利の逆ざやを期間を延長することで補填する、って感じかな



若干の配慮は感じるよね
借入限度額ですが、昨今のカーボンニュートラル社会への対応を受けて、新築の場合、長期優良住宅・低炭素住宅では5千万円を上限に、ZEHは4千5百万円、省エネ基準適合では4千万円、その他住宅では3千万円というように、住宅の性能によって、より細かく上限が設けられることになりました。
これまでは年収3,000万円が基準だったのですが、22年度改正により、年収2,000万円以上の人は住宅ローン減税を受けることができなくなりました。



1点注意なんだけど、この「年収2,000万円」という基準は、株式の譲渡益で利益が出たケースでも適用されてしまうんだ



なるほどね〜
となると、株で儲かっている場合は、勤務先での年収に加えて、株の売却益も考慮して、年間収支を管理しないとまずいね



それがベストなんだけどね。ただ、そうも行かない時もあるんだ。
私が実際に住宅ローン減税を受けられなくなったケースでは、すごい儲かっていた株で売るつもりは無かったんだけど、経営陣がMBOには走走ちゃって・・・



MBOって?



「マネジメントバイアウト」と言って、市場から経営陣が株式を買い上げ、上場を廃止するやり方なんだ。株式の売買が市場でできなくなるので、既存株主は経営陣のTOBに応じるしか無くなるんだよ・・・



なるほど。すごく利益の出ている株を売りたく無いけど、売らざるを得ない状況に追い込まれることもあるんだね



譲渡益に対する税金に加え、住宅ローン減税が受けられなくなるというダブルパンチを味わったよ・・・



直近だとNTTがドコモ子会社化のため、TOBを実施したり、意外と「売ろうとは思っていなかったけど、売らざるを得ない状況」になることはあるのかもね
消費増税に伴う2019年の改正で適用されていた面積要件の当面の間、継続(2023年までに建築確認を行った住宅が対象)ということになりました。
昨今の住宅の高騰により、平米数を下げてでも都心部に住みたいという単身者やカップルが増加したのが背景にあります。



ポイントは分かったよ。
で、結局、減税額ってどうなったの?



早見表を作成してみたので、これで確認してみて!
| 新築住宅 | 〜2021 | 2022・2023 | 2024・2025 |
|---|---|---|---|
| 認定住宅 | 600万円 | 455万円 | 410万円 |
| ZEH | 480万円 | 410万円 | 319万円 |
| 省エネ基準 | 480万円 | 364万円 | 273万円 |
| その他住宅 | 480万円 | 273万円 | 140万円 |
| 中古住宅 | 〜2021 | 2022・2023 | 2024・2025 |
|---|---|---|---|
| 認定住宅 | 300万円 | 210万円 | 210万円 |
| その他住宅 | 200万円 | 140万円 | 140万円 |



これで見ると、相変わらず新築住宅は優遇されているね



そうだね。
あと、時代の流れということもあり、環境に配慮した住宅への税額控除が大きくなっているね



でも環境配慮型の住宅って、建設コストが高いイメージがあるなあ



環境性能分だけ住宅そのもののコストは高くなるけど、光熱費コストが押さえられるので、結局は自分がどういった家に住みたいか、だろうね
サラリーマンでもできる節税策⑦:ふるさと納税



今やサラリーマンに大人気のふるさと納税だね!



でも、意外にまだやってない人いるんだよなあ・・・
サラリーマンの方でまだふるさと納税をやっていない人ははっきり言って「税金に囚われた愚か者」と言っても過言じゃないよ



ちょ、、厳しいよ・・・
ふるさと納税は、サラリーマン全員が絶対に取り組んでおくべき節税策である、と言い切れます。
今回紹介する節税策の中ではダントツのオススメ度ナンバーワンです。
ご存知の方が大半でしょうが、ふるさと納税は自分で選んだ地方自治体に寄付をすることで「寄付金控除」を受けられる制度です。
ふるさと納税、という言葉からは「納税」のように感じますが、税法的には「寄付」にあたります。「寄付」を行ったことによって、控除上限の範囲内で、寄付金額が税金から差し引かれる、という仕組みです。
サラリーマンでもできる節税策⑧:確定拠出年金[個人型(iDeCo)・企業型DC]



これまた、サラリーマンに人気のiDeCo!
iDeCoは「確定拠出年金」とであり、「これまでは国が年金を運用して、一定額を給付していたけど、一定額給付の原資を運用するのは大変になってきたので、自分で運用して増やしてください。その代わり、税制メリットを付けますから」といった制度になります。



これだけ聞いていると、国が責任放棄して、国民に運用をぶん投げた感じだね・・・



まあ、実際にその側面はあるよね
iDeCoは、金融機関を自分で選んで加入し、毎月、一定額を積み立てながら、あらかじめ用意された運用商品を選択し、60歳まで運用していく、という制度になります。
確定拠出年金には個人型(iDeCo)と企業型DCがあり、個人型(iDeCo)は自分の老後のために自分で掛け金を拠出し運用する制度で、企業型DCは会社の退職金制度の一つです。
| 項目 | 個人型(iDeCo) | 企業型 |
|---|---|---|
| 加入 | 任意加入 | 会社が退職金制度として 導入していれば加入 |
| 掛金 | 自分で掛金拠出 | 会社にて掛金拠出 |
| 金融機関 | 自分で選択する | 会社が選択する |
| 運用できる商品 | 金融機関の商品 ラインナップから選択 | 会社が用意した商品 ラインナップから選択 |



掛金が全額所得控除となり、選択した商品の運用益に対して税金がかからないため、節税効果は大きいということで話題になっているよね



節税♪節税♪



ただ、2点注意点があるんだよ。
まず、60歳までは「ほぼ絶対に」引き出しができない。だから、iDeCoを単なる貯金感覚でやるとまずい



なるほどね。日々の生活に影響しないように、余裕のある金額で積み立てていくことが大切だね。もう1点の注意点は?



実はiDeCoって「税金が絶対にかからない!」と思われているんだけど、確かに「掛け金」と「運用益」に対しては税金はかからないんだけど、受け取る出口で税金がかかるケースがあるんだよ



ええ!?
iDeCo=無敵の節税策だと思ってたのに〜



これ、すごくややこしいんだよね。受け取る方法を「一括」にするか「年金」にするかで所得や控除の区分も変わってくるし、「一括」だと「退職所得控除」の適用になるんだけど、そうなると、会社からの退職金との兼ね合いもあるから・・・



いや、ちょっと頭が混乱するんだけど・・・



ある税理士YouTuberも「iDeCoの適切な受け取り方法は税理士でも時間をもらって、会社の全ての制度を精査して、正しく計算しないと正解が分からない」と言っていたくらいなんだよね



税理士でも計算がややこしいなんて・・・



中小企業で退職金制度がないとかスズメの涙、って人ならiDeCoは良いんだけど、大企業に定年まで勤め上げるような人は退職金が高額になるから、iDeCoをやるなら出口の戦略を練っておかないと税金で痛い目見る可能性があるよ
サラリーマンでもできる節税策⑨:NISA(少額投資非課税制度)



サラリーマン投資家の味方!
NISA制度だね!



イギリスのISA(アイサ)という制度を真似して作られたのがこのNISAだよね
NISAの証券口座内で運用して収益が上がれば、その収益には税金がかからない、という制度になります。



当初は、通常のNISAから始まりましたが、つみたてNISA、ジュニアNISAと広がり、さらにNISA自体も改定が予定されているなど、かなり迷走している感が拭えません・・・
ただ、いずれにせよ、通常であれば譲渡益・配当金に20%の税金がかかるところが非課税となる、サラリーマン投資家にとっては是非とも押さえておくべき節税策です。



NISAの種類だよ〜
NISAの種類
| 項目 | NISA | つみたてNISA | ジュニアNISA |
|---|---|---|---|
| 対象となる年齢 | 20歳以上 | 20歳以上 | 0歳から19歳の方 |
| 非課税期間 | 5年 | 20年 | 5年 |
| 上限非課税額 | 年間120万円 | 年間40万円 | 年間80万円 |
| 運用できる商品 | 国内外株式 投資信託 国内外REITなど | 国が定めた投資信託 | 国内外株式 国内外投資信託 国内外REITなど |



聞くの怖いんだけど、NISAにもiDeCoみたいな落とし穴があったりする?



落とし穴って訳じゃないけど、NISAは一般口座や特定口座で購入した株式との間での損益通算ができないんだ



ん?ちょっと良く分からない。
もうちょっと具体的に教えて?



特定口座で1,000万円の利益が出ているA株があるとしようか。で、同じく特定口座で500万円の損失が出ているB株があったとして、この状態で売却すれば、下記の通りになるよね。
1,000万円の利益−5000万円の損失=500万円の利益



うん、これは分かるよ。で、500万円の利益に対して20%の税率だから、100万円が税金だよね。



そうだね。で、次のケースとして、特定口座で1,000万円の利益が出ているA株があって、今度はNISA口座で500万円の損失が出ているC株があったとしてしよう。この状態で売却すると・・・
1,000万円のA株利益× 20%の税率=200万円の税金
となるんだよね。
NISA口座分は損益通算できないから、500万円の損失はそのままになる。。。



あ、税金を100万円多く払わないといけなくなる・・・



そういうことだね。
だから、これを嫌って、NISA口座は利用しないという個人投資家もいるんだよ



これって個別株だからじゃないの?
運用結果がマイナスになるからの問題点だよね?
S&PインデックスをNISAで運用しておけば安全じゃない??



必ず勝つと言われているS&Pインデックス投資だって「15年以上投資していれば」という条件付きだから、NISAの無税期間の5年間だけだと、出口のタイミングでマイナスになっていることもあるかもしれない



確かに・・・
NISAは、利益は無税化されるからありがたい制度だけど、損失には救済措置が無いことは覚えておいた方が良いね



あと、今説明したのは一般NISAの話であって、つみたてNISAは最長20年間非課税期間を取れるから、インデックス投資での勝率はほぼ確実になるよ



一般NISAが「120万円」の非課税枠なのに対して、つみたてNISAは「40万円」と金額が3分の1になるから、金額を取るか、運用期間を取るか、の選択ということだね



あと、今回は紹介していないジュニアNISAは廃止が決まっているんだけど、廃止が決まったからこそ、とんでもない節税アイテムになっているんだ



詳細は下記の記事にまとめているよ!
サラリーマンでもできる節税策⑩:雑損控除
雑損控除とは、災害、盗難、横領により、自分や家族が所有していた資産に損害が発生した際に、一定の金額をその年の所得から控除できる、という税制です。



何これ・・・?
雑損控除って初めて聞いた



これは知られていないよね。まあ、使ったことがある人=運の悪かった人、だから、使わないに越したことはないよ
雑損控除の対象について
雑損控除の対象については、住宅、家財、衣服など生活に必要な財産となります。
また、住宅の取り壊し費用など災害に関連した支出であれば、「災害関連支出」として控除対象となります。



確定申告時には、そのことを証明する領収書の添付が必要です
雑損控除を受けるためには
雑損控除を受けるためには「被害に遭ったのが通常の生活に必要な財産」であることが要件となります。
また、損害の原因が「震災や火災、盗難、横領」などである必要があります。



例えば「別荘が災害に遭いました!」というケースでは、雑損控除の適用対象外ということになるんだ



「通常の生活」では無いからだね



骨董品とか貴金属といった、普段の生活では使用しない高価なもの(1個または1組あたりの価額が30万円を超える貴金属、書画、骨董品など、と規定されている)が被害にあったケースも雑損控除には該当し無いんだ



雑損控除はあくまで「通常の生活」を基準にしているんだね
保険金との線引きについて
損害を受けた結果、保険をかけていて一部が充当されるケースがあります。
その場合、保険で賄われた分は雑損控除の対象とはなりませんが、保険金以上の損害が発生している場合には、雑損控除を適用することができます。



保険金でカバーできた分は、二重で対象にはならないということだね。
まあ、そりゃそうだよね
雑損控除の金額
下記のうち、いずれか高い金額が雑損として控除できる金額となります。
- {(損害金額+災害関連の支出−保険金)−総所得金額}×10
- B:災害関連の支出―5万円
なお、雑損控除は、損失額が大きくなることがあるため、その年の所得金額から控除しきれない場合には、申告から3年間の繰越控除が認められています。



要するに、「3年分は税金が安くなる」ということです
雑損控除の対象はこんなものにも適用される
この雑損控除という税制ですが、正直、日常的に毎年使うようなものではないので、私も申請したことがありません。
ただ、下記のようなケースにおいても利用ができますので、お住まいの家屋や地域によっては使いどころがあるかもしれません。
- シロアリ退治
- 豪雪地帯の雪下ろしの費用



シロアリ退治とか雪下ろしに使えるんだ〜



これらに該当すれば、5万円を超える部分が所得から控除できる、ということになるよ
まとめ:サラリーマンでもできる節税について
冒頭に説明した通り、サラリーマンは増税や社会保険料増額の格好の的になっています。



特に、年収1,000万円を超えてくると、増税によって手取りは増えている感触が無いのに、仕事の責任は増えてくるわ、児童手当は5,000円しかもらえないわ、コロナの10万円給付の対象外だわ、と何重にも「国家からのイジメ」を受ける・・・



愚痴だらけ・・・
FIREを達成するための早道は、今に手取りを増やして、うまく運用していくか、の1点にかかっています。
そのために、今回紹介したサラリーマンでもできる節税策を使い倒して、ギリギリのところまで支払う税金を減らしていきましょう。



でも、税金ってホント難解だよね・・・



税法の条文を読んでいると、1分で眠くなるよねw
だからこそ、まずはできる範囲の節税策を取り入れ、自分だけの最適なプランニングを組み上げていくことがFIRE達成の大きな力になるよ



今回は節税策がメインだったけど、別のアプローチで税金にかかるコストを節約することもできるんだよ。
例えば、住宅ローン減税の適用を受けるには当然家がいるよね?家を所有すると必ずかかってくる税金と言えば?



固定資産税!



そうだよね。で、固定資産税も支払い方法が色々とあるんだけど、そこを工夫することができるんだよね



詳しくは下記の記事を読んでみてね!



今回の記事の前提として「確定申告」ありきで説明してきました



確定申告って難しいんでしょ〜
やりたくないなあ・・・



私も、今でこそ税理士に任せているけど、カンタンな個人の確定申告は自分でできるよ。
ただ、紹介した節税策が複数絡み合ってくると難しいので、税理士にお願いしてみるのもアリだよ。で、そのフィードバック結果を見様見真似で翌年からは自分でやってみる、というのも手だね



確かに、プロの見本があれば、翌年からはできちゃうかもね〜
でも税理士ってどうなって探すの?



「税理士ドットコム」は、東証上場企業の「弁護士ドットコム」が運営をしており、信頼性が担保されているので、オススメだよ



税理士のマッチングサイトかあ〜
全国6,000人もいれば、自分の希望にあった税理士さんも見つかりそうだね!













